コムスタカ―外国人と共に生きる会

中国残留孤児の再婚した妻の子2家族7人の退去強制問題


中国残留孤児の再婚した妻の子2家族7人の退去強制処分取り消し 訴訟
2002年8月9日 第4回公判報告


中島真一郎
2002年8月10日

中国残留孤児の再婚した妻の子2家族7人の退去強制令書発付取り消し訴訟第4回公判は、2002年8月9日午前10時10分(10分ほど遅れて10時20分から 35分ほどまで)から、前回に引き続き福岡地裁301法廷という大法廷で行われま した。

第4回公判は、原告側が以下の書面を提出しました。

・原告の子ども4人のうちの残り2人の子に関する学校生活の状況などを示す証拠説明書
・被告準備書面2に反論する原告準備書面2
(同じ家族なのに「実子」と「連れ子」にわけ不合理な差別的取扱いをしている被告の本件処分が裁量権の逸脱又は濫用された違法な処分であること、
本件処分が子どもの権利条約に違反すること、
中国残留日本人を偽装したとして摘発された事件の摘発件数、
在留特別申請件数、在留特別許可の件数の再度の求釈明)、
・証拠申出書(原告7人と証人3人などの人証申請)、
・原告代理人の弁護士からの意見陳述書。

そして、原告側弁護士から、本日提出の書 面についての説明と、昨年から大村入国管理センターに収容され続けている一人の原 告の仮放免を求める4回目の許可申請を3632名の署名とともに6月23日に申請 していること、被告らは速やかに子の仮放免を許可することを求める意見陳述を行い ました。

また、原告ら7人の本件処分を取り消し、在留特別許可を求める裁判所へ1 万3291名分の証明を提出しました。次回からの証人調べに入る前に、非公開で原 告代理人と被告と裁判所との進行協議(どのような立証を行うかについて)が9月1 9日午後3時に行われることになりました。

次回第5回公判の日程は、9月19日の進行協議の場で決定される予定です。

8月9日の第4回公判は、夏休み中ということもあり、遠く関西からの参加者や福岡 県内や熊本県内から前回を上回る40名以上の傍聴参加がありました。公判終了後、 福岡県弁護士会館会議室で、前回同様に中国語の通訳をつけて報告集会を正午過ぎま で行いました。

報告集会は、弁護士の本日の公判の内容と今後の展開の説明、私から 第2準備書面の内容説明、大村入国管理センターに収容されている一人の原告との面 会の状況や仮放免を実現させるための行動要請、参加者からの感想や自己紹介や意見 表明などが行われました。

今後は、9月19日の進行協議をへて、証人調べあるいは原告本人尋問が行われてい くことになります。それとともに、現在1名の原告側代理人を1名あるいは2名増や し弁護団としての体制の強化を図っていく予定です。

9月19日の進行協議は非公開ですので傍聴はできませんが、第5回公判の日程がきまり次第又ご連絡を申し上げますので、裁判傍聴や支援カンパなどご支援をお願いします。


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