コムスタカ―外国人と共に生きる会

「外国人犯罪」問題


「在留特別許可」と「不法残留者」問題の基礎資料

中島真一郎
2004年1月25日

出典 「国会議員資料要求に対する回答----- 法務省入国管理局」より

 最近10年間(1993年―2002年)の在留特別許可総数と、退去強制事由別在留特別許可者数の推移のデータを示しておきます。

表(1) 在留特別許可者総数及び退去強制事由別在留特別許可者数の推移(人)
1993
1994
1995
1996
1997
1998
1999
2000
2001
2002
総数
465
612
849
1468
1406
2497
4318
6930
5306
6995
@
67
92
167
279
220
497
1018
1647
1369
1068
A
344
480
632
1140
1129
1904
3219
5116
3743
5726
B
54
40
50
49
57
96
81
167
194
201

 @「不法入国・不法上陸」から在留特別許可を得た者   A「不法残留」から在留特別許可を得た者   B「刑罰法令違反等」から在留特別許可を得た者

注) 入管は、在留期間を経過して更新・変更申請した場合に、2ヶ月未満の遅延であれば、退去強制手続きに付されず、「特別受理」する運用を行っていたが、2002年秋から在留期間を経過した遅延者には、すべて退去強制手続対象者として在留特別許可を与える運用に変更した。そのため、2002年の在留特別許可6995人のうちA「不法残留」から在留特別許可を得た者5726人には、その分を含んでいるので多くなっている。2ヶ月未満の遅延者を除くと実際は、2001年と同程度の5千人台と推定される。なお、2003年の在留特別許可数は、10327人と、大幅に増加している。(出典 第43出入国管理統計年表  平成16年版 154ページ)
 

コメント

(1) 1993年から2002年の最近10年間で、在留特別許可者総数は、15倍(1993年と2001年の比較では11倍)以上に増加している。特に、在留特別許可者総数は、1997年1406人から2000年6930人にかけて急増している。最近3ヵ年では、毎年5千人から7千人程度の正規の在留資格を持たない外国人が在留特別許可を得て、合法化されている。

 退去強制事由別在留特別許可者では、@「不法入国・不法上陸」から在留特別許可を得た者は、約16倍(1993年と2001年の比較では20倍)以上 A「不法残留」から在留特別許可を得た者 約16.6倍(1993年と2001年の比較では10倍)以上  B「刑罰法令違反等」から在留特別許可を得た者約3.7倍(1993年と2001年の比較では3.6倍)以上増加している。


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