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コムスタカ―外国人と共に生きる会 Kumustaka-Association for Living Togehte with Migrants

〒862-0950 熊本市中央区水前寺3丁目2-14-402

須藤眞一郎行政書士事務所気付

平成29年度 熊本県DV対策関係機関会議報告

2017年12月17日 中島 眞一郎(コムスタカー外国人と共に生きる会)

 2017年5月30日午前10時から12時まで、熊本県庁2階新館201会議室階で、熊本県DV対策関係機関連絡会議(熊本県内51機関、59名参加)が開かれました。@熊本県行政関係機関(県子ども家庭福祉課、女性相談センター、男女共同参画センター、精神保健福祉センター)、A民間サポート機関5団体のDV被害者支援の報告、B熊本地震関連の取組み、C意見交換会と質疑応答(Cは非公開)が行われました。

 2016年4月の熊本地震の影響で、県予算も復旧・復興事業優先で、新規事業への予算執行が凍結されており、2016年度から予定されていたDV加害者対応を含む総合的なDV被害者支援政策の施行も実質1年ほど延期となりました。そして、今年度の会議で、熊本県の新規事業として「熊本県DV被害者総合支援・加害者対応モデル事業」の概要が説明され、委託先団体として「コムスタカー外国人と共に生きる会」が紹介されました。 また、コムスタカの熊本地震における外国人被災者支援活動の取り組みの報告を行いました。そして、以下のような質問と要望を提出しました。

平成29年度DV対策関係機関への質問

1.熊本県女性相談センター
質問(1) 平成28年度「入所ケースの一時保護後の状況」について明らかにして下さい。また、入所ケースの一時保護後の状況で、熊本県内に居住したケースと熊本県外に移住したケースの件数を明らかにして下さい。 可能であれば、一時保護後の県外移住のうち、その後熊本県内に戻ってきた件数がわかればそれも教えてください。

回答 (女性センター)「入所ケースの一時保護後の状況」H28年度統計資料掲載の通りですが、 H28 入所人数本人53名(うち外国人2名)・同伴者59名 内DV入所者数 47名(うち外国人2名)・同伴者56名・その後県内に戻ってきた件数については、統計的には把握していない。

質問(2) 平成28年度「外国籍の相談者(うちDV相談)による電話相談、来所相談、一時保護件数、及び外国籍の相談者のための通訳派遣回数」を教えてください。

回答 外国人による電話相談 21件(DV17件) 来所 2件(DV2件)一時保護 外国人2件  通訳派遣は 0件

質問(3) 平成28年度のステップハウスの運用状況(前年度から継続入居状況、新規入居状況、退去者数を教えてください。

回答 入居継続、新規入居とも0件


2.熊本県住宅課
質問
 平成28年度、熊本県営住宅のDV被害者の目的外使用の運用状況(新規申込数、継続入居件数、退去件数)を教えて下さい。

回答 (住宅課)
・平成28年度目的外使用許可件数(新規) 3件
・平成27年度からの継続入居件数 0件
・退去件数 1件
・平成29年度で計測して入居中の件数 2件


3.熊本県子ども家庭福祉課
質問
 平成28年度民間シェルター支援事業の運用状況(補助を受けた民間団体数、補助額)を教えて下さい。

回答 平成28年度実積 2団体に補助。


4.熊本県精神保健福祉センター
質問
 DV加害者が更生プログラムを希望する場合に、熊本県精神保健センターは毎月何件程度が対応可能ですか、また、DV加害者に関与している弁護士や警察官から、DV加害者に更生プログラムの受けるように働きかけがあったとき、熊本県精神保健センターとして対応することはできますか。

回答 DV加害者更生プログラムは実施していない。DV加害者に対して必要に応じて電話相談、及び来所にて精神科医や臨床心理士によるDV加害者カウンセリングをおこなっている。 集団によるDV加害者更生プログラムを実施している民間団体をケースに応じて紹介している。


5.熊本県社会福祉課
質問
 一昨年の会議では、生活困窮者自立支援法について説明を受けましたが、平成28年度生活自立支援法に基づく一時保護された全国及び熊本県内の件数を教えてください。

回答 生活困窮に関する相談2497件(熊本市を除く)、他は回答なし。 全国 現時点で未発表  県内45件


6.熊本県女性センター又は熊本県子ども家庭福祉課
質問
 平成28年度 DV相談や一時保護されたDV被害者のうち男性の被害者、また同性間のDV被害者は何名いましたか。また、同性間のDV被害者(男性・女性・トランスジェンダーを含む)の相談や一時保護はどのような対応をなされていますか。

回答 男性が被害者として相談があったものは10件。同性間の相談は1件。 同性間のDV被害者の相談もうけており、一時保護の対応もできる体制を整えている。


7.熊本地方裁判所(DV保護命令申立手続)
質問
 DV被害者が、1回目のDV保護命令の期間経過後2回目のDV保護命令の申立をする場合に、同居していないDV加害者の住民票の添付を裁判所から求められていますが、同一世帯でないと自治体から、個人情報の保護を理由に発行してもらえません。 このような場合、裁判所が職権で取り寄せるようにしてもらうことは可能ですか。それができない場合に、DV被害者はどのような方法で入手すればよいのですか。

回答 口頭で説明があったが、相手方の住民票は、申立人である被害者が提出する必要があるが、市町村役場で入手を認めない場合には裁判所に相談してほしい。


8.熊本地方法務局
質問
 2015年10月1日より、全国の法務省の人権擁護機関で、人身取引被害者(男性も含む)を対象とした緊急避難措置としての一時保護機能(宿泊施設など)の提供をおこなう運用が開始されていますが、提供された件数を全国、熊本県内別に教えてください。

回答 集計していない。

 
9.熊本県警察本部
質問 平成28年のDV認知件数、一時保護依頼件数、加害者への警告件数、検挙件数、検挙件数うち被害者に被害届なしで検挙に至った件数、検挙件数のうち起訴された件数、検挙件数のうち再犯者の件数を教えてください。

回答 平成28年のDV認知件数626件 一時保護依頼件数47件 加害者への警告件数468件 加害者への検挙件数165件(うち被害届なし7件)

要望

熊本県女性センター及熊本県子ども家庭福祉課
 今後、加害者対応を含む新たな総合的なDV被害者支援政策を実現していくために、その政策にそったDV被害者相談員や支援者のための研修の実施や、DV対策関係機関の地域的連携を強化していくための取り組みを進めてほしい。

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