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須藤眞一郎行政書士事務所気付
2011年11月27日 中島 真一郎(コムスタカー外国人と共に生きる会)
コムスタカー外国人と共に生きる会の主催による公開セミナー 『DV被害者と改定入管法』は、2011年 11月26日(土)午後1時30分から午後4時すぎまで、 くまもと県民交遊館パレア 9F第一会議室で、約60名の参加者がありました。
この企画は、「女性に対する暴力をなくす IN くまもと」のワークショップの一環として 行われ、くまもと県民交流館 パレアの協力(会場使用・備品使用料無料、資料印刷費無料な・講師謝礼補助あり、託児あり)もと、結婚で来日している移住女性らを主な対象に、参加費無料で行いました。
主催者のコムスタカのメンバーによる開会挨拶、フイリピン人会・熊本の代表による挨拶、 そして、コムスタカ代表の私が講師となって「改定入管法完全施行と外国籍女性への影響」
をテーマとする講演を1時間45分(英語の通訳付き)、DV被害者のフイリピン女性の報告、質疑という進行で行われました。
私からは、「改定入管法(2012年7月施行)等の今回の改定は、60年余り続いた外国人登録制度を廃止するものですが、その狙いが市町村と入管の二元的管理から入管による一元的管理へ、および在留外国人の在留中の継続的な情報把握(点の管理から線の管理)という管理強化にあること、そのための手段として各種の届出義務、その違反者への刑事罰、在留資格取消事由や退去強制事由の拡大などによる強制があること、そして改定入管法は、内外人平等原則や多文化共生という理念に反していること、改定入管法の内容に関する事実を知り、それを伝えること、また管理強化ではなく、外国人の権利を保護する法律や条例の制定、行政サービスを充実させる施策こそ必要であること」を話しました。
当日は 国際結婚で来日した移住女性ら 40名以上の参加があり、2012年7月施行の改定入管法の内容やその影響について、自らの問題であるためか、熱心に耳を傾けてくれました。
また、DV被害者のフイリピン女性の報告も、フイリピン語(日本語通訳付き)で自らDV被害の状況(思い出すのも嫌になり、実際にその状況報告では泣きながら報告しました)、そして、加害者である日本人夫を相手に離婚調停や離婚訴訟を行った体験を10分間ほど話してくれました。
夫とその親族は、夫が暴力をふるったという彼女の主張を含めて、すべて否定する主張を行ってきましたが、殴られた跡の残った写真、医師の診断書、女性相談所への相談記録など証拠を提出することで、勝利的な和解で、離婚と子ども親権、養育費支払いなど認めさせることができた。どこにも相談できなかった状況から、助けてくれるところを見つけたこと、そして、記録や証拠を用意できたことが、DVの状況から解放されて現在に至ることができた」という報告でした。
改定入管法に関して、当事者となる移住女性を対象とした公開セミナーとしては初めての企画でしたが、予想以上に熱心に聞いてくれ、その反応も深く手ごたえのあるセミナーとなりました。
今後とも、あらゆる機会に、できる限り当事者の在住外国人を主な対象とした公開学習会を企画して、この問題を伝えていきたいと思います。(改定入管法等の問題について、学習会、講演会、説明会を希望されるグループや団体などありましたら、コムスタカまで、お知らせください。)
集会終了後のアンケートの感想では、
・改定入管法の内容がわかりやすく説明され、大変勉強になった
・いろいろ教えてくれて本当にありがとう。
・外国人に対する日本の政策を学ぶ機会となりました。
・今日ここにきていない人々(在住外国人ら)に、この情報を伝えることの大切さ を感じました。
・入管が管理を厳しくすることで、これまで以上に日本で外国人が暮らすことが 息苦しくなる、このような状況どうしたら変えていけるのか
アンケートには、回答31人 (主催者スタッフを除いて、約6割の人が回答してくれました。)
1、 性別 女性 26人、男性5人、
2、国籍 フイリピン21人、中国3人、日本 7人、
3、世代別 20代 1人、30代12人、40代9人、50代3人、 60代以上3人、未記入2人
4、本日の企画をどうして知りましたか、
@ チラシ 7人、 A知り合いから 21人、Bインターネット1人 A Cその他2人、
5、感想記入17人 未記入13人、
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